ミケと みっつの ざぶとん
ねこの ミケは、おひるねの ばしょを さがしていました。
いえには ざぶとんが みっつ あります。
ひとつめは、まどの まえの あかい ざぶとん。おひさまが あたって、ぽかぽかです。
ミケは まるくなって めを つぶりました。
「あつい」
せなかが ほかほかを とおりこして、じりじりしてきました。ミケは おきあがって、ひげを ぴんと させました。
ふたつめは、だいどころの よこの あおい ざぶとん。れいぞうこの そばで、ひんやりしています。
ミケは まるくなって めを つぶりました。
「さむい」
れいぞうこが ときどき ぶうんと なるのも、きに なります。ミケは しっぽを ふって、でていきました。
みっつめは、おじいちゃんの いすの うえの ちゃいろい ざぶとん。あつくも さむくも ありません。
ミケは まるくなって めを つぶりました。
「……ちょうどいい」
ところが、そこへ おじいちゃんが しんぶんを もって やってきました。
「おや、ミケ。そこは わしの せきだよ」
ミケは めを あけません。
「ミケ」
ミケは みみだけ うしろに むけました。きこえて いますよ、という あいずです。うごく きは ありません。
おじいちゃんは しばらく ミケを みていました。それから、あかい ざぶとんを もってきて、たたみの うえに おきました。まどの まえです。
「じゃあ わしは こっちで よむか」
おじいちゃんは ぽかぽかの ざぶとんに すわって、しんぶんを ひろげました。
十ぷんご。しんぶんが おじいちゃんの かおの うえに のっていました。ぐう、ぐう、と いう おとが します。
ミケは そっと おきて、おじいちゃんの おなかの うえに のりました。
あつくも さむくも ありません。
こんどこそ、ほんとうに ちょうど いい ばしょでした。
読み終えて、どうでしたか